「大鳴門橋」 その3 「「四国新幹線」の準備構造」

 「大鳴門橋」には、「四国新幹線」を通す計画があり、現在もその構造がはっきりと残っています。
 「大鳴門橋」が計画・建設された30~40年前、全国に新幹線網を造る計画が上がり、「大阪」から「四国」を縦断して「大分」、「熊本」へ至る「四国・九州横断新幹線」の建設が計画されました。その一端となったのが「大鳴門橋」で、上は高速道路、下は新幹線の、「瀬戸大橋」と同じ道路・鉄道併用の2段構造として造られました。そして、「大鳴門橋」の下部には、今でも「四国新幹線」を通すためのスペースが確保され、その構造が明確に載っています。

DSCN1048.jpg
 「四国新幹線」のスペースは、現在「渦の道」として改装されている高速道路下の遊歩道から見ることができます。道路下のトラスは、複線分の新幹線を通すスペースが設けられています。建設費節減のために、橋を通せる列車は片側だけだそうです。

DSCN1078.jpg
 橋の中央部方向は、放物線形で盛り上がっています。このアングルでは、トラスが密になって見え、新幹線スペースがよりはっきりします。

DSCN1041.jpg

DSCN1042.jpg
 上の2枚の写真は、「大鳴門橋」「四国」側の風景です。橋の橋脚にぽっかり穴が開いています。これも、新幹線を下に通すためのスペースです。橋脚を軽くしているわけではありません。

DSCN1044.jpg
 海側、
「大鳴門橋」本体側から陸地を眺めるとこうなります。手前の橋脚だけでなく、奥の、山とつながる橋台にも穴が開き、奥の山にトンネルを掘れる構造になっています。

DSCN1045.jpg
DSCN1090.jpg
 橋台にあいた穴の拡大です。奥はよく見えませんが、橋台(厚さ10m以上?)をほとんど貫通しているでしょう。

DSCN1094.jpg
 前の写真の橋台と、山を介して反対側にある橋台にも、新幹線用の穴が開いています。新幹線は、ここから先(「九州」方面)は、高速道路と徐々に離れていくため、高速道路の軸と微妙にずれているのがわかります。

DSCN1093.jpg
DSCN1092.jpg
 穴は、奥行10m前後で、一番奥は、コンクリートでふさがれていました。恐らくその向こうは地山でしょう。万が一「四国新幹線」を造る場合は、奥のコンクリート壁を撤去して、トンネルを掘削していくことでしょう。

DSCN1091.jpg
 「九州方面」の撮影。新幹線は、このまま高速道路から外れて、奥の橋脚の右側を通っていきます。
スポンサーサイト

「大鳴門橋」 その2 「渦の道」

 現在、「大鳴門橋」の道路部の下は、「渦の道」という名の渡り廊下が造られ、そこを歩いて下の海の様子を見ることができます。

 「鳴門海峡」は、海底の急激な地形変化、海が極端に狭まっているなどの要因で、海峡を挟む「播磨灘」と「紀伊水道」の間の潮時差がほぼ正反対で、潮位の差が大潮の最大時で1.5mもあることから、最大速度20kmという、強烈な海流ができています。10数km/hの潮流は、風速70mの風に匹敵するため、ここに橋を架けること自体、いかにとんでもないかが想像できます。そんな流れから生じるのが渦潮で、直径10数m、最大30mという、世界最大規模のものが見られます。

DSCN1046.jpg
 「渦の道」です。ここは、「大鳴門橋」の道路部下の、「四国新幹線」建設予定空間を利用して造られました。

DSCN1047.jpg
 大体、こんな渡り廊下が片道400mにわたり続きます。「四国新幹線」を通すスペースを造るために、橋脚にもあらかじめ穴が開いています。

DSCN1049.jpg
 これは川ではありません、海です。両海域の干満差により、これだけの流れができているのです。

DSCN1057.jpg
 この強烈な流れにより、気象学でいう、「カルマン渦」のようなものが発生し、渦潮が誕生します。

DSCN1059.jpg
 川の流れによくできる波紋みたいなものが至る所にできています。こういうところでなんやかんやな力がかかり、渦潮が生まれます。

DSCN1064.jpg
 「渦の道」には、ところどころ、透明な床があり、真下に海を眺めることができます。ただし、ここに渦潮はなかなかできないようです。本命はもっとおきだとか。

DSCN1075.jpg

DSCN1079.jpg
 まあ、それでも微小な渦はできています。これが大きくなってあの渦潮になるのでしょう。

DSCN1082.jpg
 沖合には渦潮見学用に遊覧船などが航行しています。あの激しい中を航行するのは非常に大変なことでしょう。

DSCN1085.jpg
 一応、今回見られた最大のくっきりした渦がこちらです。

「大鳴門橋」 その1 展望台

 「鳴門海峡」にかかる「大鳴門橋」を見てきました。「大鳴門橋」は、潮流速度が20km/hにも達し、かつては架橋が不可能と言われた「鳴門海峡」をまたぐ吊り橋です。「本州」と「四国」を結ぶ橋のうちかなり早い段階で造られ、昭和51年(1976年)着工、昭和60年(1985年)と、今から29年も前に完成しました。

 「瀬戸大橋」と同じく、上には車(最大6車線が可能、現在は4車線)、下には鉄道の通る道路鉄道併用橋です。そこを通る鉄道は、「大阪」から「四国」を縦断して「大分」に至る四国新幹線です。この計画は40年も近く前に立てられましたが、いまだに、そして将来も実現しないだろう計画です。

DSCN1037.jpg
 「大鳴門橋」を見渡す展望台があります。展望台は、ふもとから「日本」で2番目に長いエスカレーター(全長68m、高低差34m、50%勾配)で結ばれています。

DSCN1019.jpg
 下から上を見上げます。

DSCN1021.jpg
 上から下を見下ろしましす。

DSCN1030.jpg
 展望台から、エスカレーター通路を見渡します。

DSCN1022.jpg
 「大鳴門橋」です。長さ1629m、支柱間長さ876m、支柱高さ144m、海面からの橋の高さが41mあります。海面が白波だっていますが、これは、潮汐の差による、汐の流れです。要は、高低差のある川の流れと同じです。

DSCN1033.jpg
 道路部分です。現在は片側2車線の4車線道路ですが、「明石海峡大橋」と同じく、片側3車線の6車線分のスペースがあります。そこまでする需要もないですけどね。

DSCN1039.jpg

DSCN1024.jpg

DSCN1028.jpg
 汐の流れです。流速は最大で20km/hと「日本」最速で、長らく橋の建設は不可能とされましたが、支柱基礎を分散させることで実現しました。

【動画】 新幹線の大ジャンクション構想

かつて構想された、今では妄想ともいうべき新幹線ジャンクション計画をいくつか紹介します。紹介するのは、「新鳥栖・久留米」、「新下関」、「福島」付近のように、かつては完全立体三角線で計画されたジャンクション、「岡山」付近の完全立体ダイヤモンドクロスジャンクション、「新大阪駅」の構想などです。鉄道の理想をとことん主張する、川島令三の世界観をかなり入れています。最近写真を撮ってきたため、ジャンクションとは直接関係のない、「瀬戸大橋」や「大鳴門橋」への新幹線乗り入れ計画も紹介しておきました。



原作↓
『「新大阪駅」の理想形態』
『何故、「鳥栖市」と「久留米市」の両町に新幹線の駅が作られたのか?』


次回
「鉄道登山学シリーズ」

鉄道の山登りのお話をしていきます。勾配、スイッチバック、ループ線、ラックレールなどを紹介していきます。この分野はネタがあまりに多いため、どうまとめるかは考え中ですが、全部やったら10本くらいになるかもです。

最近、動画づくりにむきになりすぎてちょい疲れたので、気が向いたときにだらだら作っていく予定です。
プロフィール

太郎の部屋

Author:太郎の部屋
太郎の部屋にようこそ!

カレンダー
10 | 2014/11 | 12
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
部屋に来た人
地域別訪問者数

ジオターゲティング
月別アーカイブ
カテゴリー
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
バロメーター
ブログ内検索
リンク
RSSフィード
ブロとも申請フォーム