回転する分岐器がある

 普通は線路の部材が微妙に動いて方向転換を促す分岐器ですが、「スイス」の「ピラトゥス鉄道」には、線路の土台が回転して方向転換する分岐器があります。

Pilatus2_201412270011156b1.jpg
(Wikipediaより)
 こちらが、その回転する分岐器です。線路の反対側には、反対側へ繋がる線路が収納され、方向転換時には、写真中央のロータリーが横回転して線路をまるごと入れ替えます。恐らく、世界中探してもここだけにしかないでしょう。

 なぜこんな大掛かりな分岐器ができたのか?

Pilatus1.jpg
(Wikipediaより)

それは、線路間にある歯(ラックレール)が原因です。「ピラトゥス鉄道」は、最急勾配が480‰、約25.6°の勾配を持つ、普通鉄道としては世界一急勾配な路線です。この急坂を上り下りするために、線路間のラックレールと機関車の下についている歯車を噛み合わせて進みます。

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(Wikipediaより)
 「ピラトゥス鉄道」は、「ロッヒャー式」と呼ばれる、上の写真のように両側から歯車を挟み込む世界でここだけのラックレール方式を採用しています。この歯車が線路の間をいっぱいいっぱい通るため、普通の文機器を設置できず、このような回転式を採用しています。車両基地にもよく使われる、「トラバーサー」と呼ばれる、線路の平行移動による分岐器も有効ですが、それを設置するスペースのない狭い場所で、この回転式が使われています。思いついた人がすごいです。
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日本のループ線 その2 土佐くろしお鉄道中村線 追記:見に行った


 このループ線は、高知県の西部を走る、「土佐くろしお鉄道中村線」の途中にあるものです。この鉄道は、昭和38年(1963年)に国鉄の鉄道として開通しましたが、現在では第三セクターとなっています。ループ線は、高知県黒潮町の山の中、ちょうどJR線とくろしお鉄道中村線が分岐する所にあります。

くろしお鉄道ループ
 ループ線です。ループ線の半径は約350mと、わりあい小型です。勾配は約23‰(tanθ=23/1000です)で、高低差は約40mあります。図の標高は、あくまで推定です。ほとんどの区間がトンネルでループ線という実感があまり沸きませんが、逆に言えば1つのトンネルで約270°も曲がっています。これは日本のループ線のトンネルでも一番の曲がり具合でしょう。方位磁石でも使って試してみたらわかるかも、でも車内は磁気が多そうだから可能性は低い。
300px-Kawaoku.png
 こちらがJR線と中村線の分岐の配線図です(Wikipediaより)。

追記
今年の夏に、「四国」へ行った際に、見てきました。

 ほかのループ線と同様、大部分がトンネルや森の中で、全体を見渡すことはできませんでした。一番わかるのは、先頭車両で曲がり続けている様子を見ることでしょう。ちなみに、ループ線自体、最寄りの駅から2.5~4km以上離れているため、歩いてループ線へ行くのはしんどい上、列車も1~3時間に1本しか停まらない普通のみ(特急は通過)が停るため、鉄道で行くにープは半日以上浪費すると思ったほうがいいでしょう。

ほとんどが列車内からの景色です。

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①「高知」方面から、時計回りに360°回ります。最初の4分の1は、「土讃線」と「中村線」の分岐信号所、残る4分の3は「中村線」のトンネル内になります。分岐器右側が「中村線」でループ線方面、左側が「土讃線」です。

DSCN0817MOV000017954.jpg
 複線に分岐して90°曲がります。

DSCN0817MOV000029399.jpg
 「川奥信号所」です。まっすぐ行くと「土讃線」で「宇和島」、「松山」方面、左へ行くとループ線で「宿毛」方面です。ループ線の方は、明らかに下っているのがわかります。

DSCN0817MOV000038668.jpg
 そのまま23‰の下り勾配で、「第一川奥トンネル」に入ります。長さは2,031mあり、大部分はループ線です。曲がり続けるのを感じるしかありません。

DSCN0831.jpg
 「川奥信号所」から、「第一川奥トンネル」の出口側を俯瞰。時計回りで270°回って下の線路(写真中央奥)へ進みます。

DSCN0821.jpg
 「第一川奥トンネル」の出口です。道路脇の獣道から近寄れます(もちろん線路には入らないように!)このトンネルの上の方に、ループ線スタート地点の「川奥信号所」がありますが、気に隠れてよく見えません。

急勾配鉄道一覧表

 トリップグラフィクスにより出された、「日本」と世界の急勾配鉄道一覧イラストがとても興味深いので紹介させていただきます。

 このポスター1枚で、ラックレールと呼ばれる、歯車をかみ合わせて急勾配を行き来する主な登山鉄道が、勾配の差やラックレールの種類などを詳しくマニアックに紹介しています。

ちなみに、世界一の急勾配普通鉄道(ケーブルカーは除外)は、「スイス」の「ピラトゥス鉄道」で480‰=25.6°です。

tg_034f_20141207015205349.png
http://tg.tripadvisor.jp/slope/より
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