「上越新幹線」だけに完璧に備わっているものは?

 「上越新幹線」といえば「大宮」~「新潟」を結ぶ、「東北新幹線」とほぼ同時期に開通した新幹線ですが、「東海道・山陽新幹線」や「東北新幹線」と比べたら沿線人口の少ない場所を通り運転本数や車両も最も少ない部類に入ります(「東京」~「新潟」を結ぶ便は、日中は片道1時間に1本)。また、12両編成だった通常便を10両や8両に削減したほどです。

 しかし、「上越新幹線」の駅は全てが2面4線以上になっています。つまり、通過線だけで構成される2面2線(もしくは3線)の駅が1つもありません。聞きなれない言葉なので以下の図で説明します。

新幹線の駅の配線図
 ○面とは駅におけるプラットホームの数を示し、○線とは駅における線路の本数を示します。たとえば、2面4線は2つのプラットホームと4本の線路を所有する駅です。よーするに、数字が大きいほど大規模な駅で建設の手間と費用がかかるということです。

※本来、通過線は○線の○に含めないのが普通ですが(つまり、上図の「2面4線①」は「2面2線」、「2面4線②」は通過線部分も停車可能なのでそのまま、「2面5線」は「2面3線」、「2面6線」は「2面4線」という扱いになります。つまり、「高崎」や「越後湯沢」は2面4線と呼ぶのが本来は正しい)、この記事ではわかりやすくするために通過線の線路もカウントに入れちゃいましょう。

 新幹線には、主に上図のような配線をした駅があります。大半が2面4線の駅で、2面6線は発着本数の多い駅や新幹線路線の分岐・合流駅です(たとえば、「福島」や「高崎」)。2面2線の駅は異なる速さの列車同士の待避・追い越しができないしくみのため、運転本数の多い区間ではダイヤ上のネックになってしまいます。運転本数が少ない区間で建設の手間と費用を節約したい場合、地形上やむを得ない場合(たとえば、「熱海」や「新神戸」)に造られます。最近できた区間の中間駅は、予算をケチ節約するために大体このような方式ですよ。


 「日本」にある新幹線の中で、「上越新幹線」だけが唯一2面2線の駅を保有せず、全ての駅が2面4線以上の規模です。運転本数が莫大な「東海道新幹線」や「山陽新幹線」でさえ「熱海」や「新神戸」を地形の関係でやむなく2面2線にしています。運転本数の少ない「上越新幹線」に、なぜこのような、語弊があるが贅沢な措置が施されたのでしょう?

 実は、「上越新幹線」が建設された時代は、新幹線の建設費は国会の予算でいくらでも出せてもらえました(列島改造やら、新幹線をここにも造りやがれ!ブームやらで)。そのため、今の時代から見れば湯水のように建設費を惜しまず消費して駅をはじめとする設備を大がかりなものにできたのです。そして全ての駅が2面4線以上の規模になる間接的要因ともなりました。

 反対に今は新幹線の建設費を出来るだけ節約する時代のため、2面2線の中間駅が多くなっています。これは、先の新幹線に投資しすぎたことが遠因ともなっているようですよ。

 もし今「上越新幹線」が開通していたら、「上毛高原」、「浦佐」、「燕三条」は2面2線の駅になっていたことでしょう。2面6線の「高崎」と「越後湯沢」も2面4線くらいになっていたかもしれません(まあ、「高崎」は「北陸新幹線」との分岐・合流の役割も担っているので、2面5~6線は守られるかもしれませんね)。「高崎」とそれより「東京」よりは沿線人口や運転本数の関係で全ての駅が2面4線以上でしょう。
スポンサーサイト

この記事へのコメント

- ヒバリ - 2010年11月27日 20:57:12

富山駅は全部の新幹線が停車する駅だから、2面2線でもいいわけだ。普通に考えて2面4線だろうけど。

- 太郎 - 2010年11月30日 23:33:49

>ヒバリさん
 「富山駅」は2面4線になるよ。2~3駅ごとに比較的大きめの駅(停車列車が多い、折り返し列車がある駅)が2面4線になる傾向が。その1つが「富山駅」ということ。

トラックバック

URL :

プロフィール

太郎の部屋

Author:太郎の部屋
太郎の部屋にようこそ!

カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
部屋に来た人
地域別訪問者数

ジオターゲティング
月別アーカイブ
カテゴリー
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
バロメーター
ブログ内検索
リンク
RSSフィード
ブロとも申請フォーム