「東北地方太平洋沖地震」 その1 マグニチュードについて

 3月11日14:46に発生した「東北地方太平洋沖地震」はマグニチュード9.0という日本の地震史上で最大の超巨大地震となり、「日本」各地に壊滅的な打撃を与えました。日に日に死者行方不明者が増え、福島第一原発の動向も予断を許さない状況です。

 未だに津波の中継映像が脳裏に焼き付けられています。動画がネットで見られる時代ですから、津波に関する色々な動画も投稿されています。それらを見ても、当たり前だった日常や街並みが無残に破壊されていく様を見て災害の恐ろしさと自然に対する人の無力さを思い知りました。ここで改めて被災した方々の冥福を祈ります。


 今回の地震は、「マグニチュード」からみえるとおり、「日本」史上で最も大規模な地震となりました。7年前の「新潟県中越地震」以来発生した震度7の揺れよりも、「津波」と「マグニチュード」(以下数値と併記するときは「M」と表記)が広く報じられました。このうち、「マグニチュード」の視点から、今回の地震がいかにすさまじかったのか解説します。

 「マグニチュード」とは地震のエネルギーそのもので、震度が地震による地面の揺れ、人的被害などを示すのに対して、地震の規模そのものを表す数値です。よくたとえられるのが、『「マグニチュード」=「電球」、「震度」=「明るさ」で、「電球」(「マグニチュード)が強いほど「明るさ」(震度)は大きく、離れるにつれ弱まっていく』という原理です。

 地震のエネルギー値は指数関数で計算され、「マグニチュード」の数値が2上がるとちょうど1000倍のエネルギーになります。細かく言えば、0.1上がるとエネルギーは約√2倍、0.2上がると約2倍上がる計算です。

 簡単に計算すると今回M9.0の「東北地方太平洋沖地震」のエネルギーは、

近年「京阪神」に壊滅的な被害を与えた
「兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)」(M7.3)の約√2の17乗倍≒360倍

震度6以上の揺れが4回も続いた
「新潟県中越地震」(M6.8)の約√2の22乗倍≒2000倍

「日本」史上最大の被害をもたらしたといわれる
「関東地震(関東大震災)」(M7.9)の約√2の11乗倍≒45倍

「日本」史上最大規模であったといわれる
「貞観地震」(貞観11年5月26日(869年7月13日)発生)(M8.3~8.6)や
「宝永地震」(宝永4年10月4日(1707年10月28日)発生)(M8.4~8.7)の約3~11倍

に相当します。

 今回の地震は、専門家の間では、上述の「貞観地震」以来、約1000年に一度に起こる超巨大地震ではないか?と言われています。太平洋沿岸はプレート境界に近接し、100年弱~150年に1回の割合でM8.0~8.5くらいの巨大地震が起きています。そして過去の地震の発生傾向や地殻変動から数十年以内にM8.0~8.5規模の巨大地震が○○%の確率で起こると発表されていますが、今回の地震はそれをはるかに上回ったとてつもないものだったのです。

以下に、マグニチュードの数値とそのエネルギーを、過去の地震と踏まえて数値順に並べてみます。参考資料はWikipedia(「マグニチュード」)の記事(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%8B%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%89http://)と、その他諸々の資料と、僕のあやふやな記憶です。

 なお、マグニチュードは細かく分けると「モーメントマグニチュード」、「気象庁マグニチュード」、「表面波マグニチュード」などの色々な種類がありそれぞれに活用の仕方がありますが、話を簡単にするために、1種の“マグニチュード”として一括します。ちなみに近年は、「モーメントマグニチュード」(断層の大きさと、ずれた大きさと、地殻の“硬さ”で計算されるマグニチュード値)が主流です。


M1.0:TNT火薬480 g分
M2.0:TNT火薬15 kg分
M2.3:「同時多発テロ」で「世界貿易センタービル」が崩壊した時の衝撃
M6.0:「広島」に落とされた原爆の爆発エネルギー 、直径10~数十mの隕石の落下衝撃

M6.8:「新潟県中越地震」(2004年)
M7.3:「兵庫県南部地震」(阪神・淡路大震災)
M7.9:「関東地震」(関東大震災)
M8.0:「濃尾地震」(「日本」史上最大の内陸型地震)、直径100m台の隕石の落下衝撃、TNT火薬1500万t分
M8.0~8.5:想定される「東海地震」「東南海地震」「南海地震」など
M8.5:「明治三陸地震」 (1896年)
M8.4~8.7:「宝永地震」(1707年)
M8.3~9.6:「貞観地震」 (869年)
M9.0:「東北地方太平洋沖地震」、「アポフィス」(直径約400m)の小惑星が地球に衝突した時の衝撃地震

M9.2:「アラスカ地震」(1964年)
M9.1~9.3:「スマトラ島沖地震」 (2004年)
M9.5:「チリ地震」 (1960年)(世界史上最大と言われる地震)

M10.0:地球上で起こりうる最大の地震
M11~12:直径10kmの隕石の落下の衝撃と地震(←恐竜が絶滅するレベル、専門用語で「大量絶滅」)
M12.0:地球を丸一周する長さの逆・正断層が動く(地殻が完全に断裂する)
M14.5:後期重爆撃期にあったとされる、直径400km級の小惑星が地球に衝突した際に、解放されるエネルギー?←NHKの地球大進化でやってた、40億年前に地球に衝突したといわれる隕石
M18.0:ジャイアントインパクト
M19?:地球が破壊される
M27.5:超新星爆発


 現在、世界史上で起きた最大の地震は、M9.5の「チリ地震」と言われています。この地震では1000km四方で有感の揺れが生じ(関東地方が震源だったら、「北海道」の北端(「稚内」)~「九州」南端(「鹿児島」)の範囲内で体に感じる揺れが起きる)、発生した津波が太平洋を横断して20000km近く離れた日本にも6mの高さとなって押し寄せました。今のところ、観測記録や地質調査などでこれを超える地震は確認されていません。

 理論上おこりえる最大の地震はM10.0と言われています。これは、プレート運動で溜められる最大のひずみから計算していると思われます(僕の勝手な解釈)。プレートにひずみがたまればたまるほど、それが一気に放出された時の地震エネルギー(「マグニチュード」)は大きくなります。その一方で、プレートの物理的性質や摩擦の関係で、ためられるひずみにも限度があります。それがM10.0あたりらしいです。

 それを超えるエネルギーは、人類滅亡のレベルになります。今回の地震は、「日本」国内で想定されていた地震の規模(M8~8.5)をはるかに上回ったのです。世界史上でも4番目の大きさで、なおかつ人口密集国で起きた最も巨大な地震と言えるでしょう。なお、「マグニチュード」は値が大きいほど正確な数値を求めにくいため、何度も修正されたのです。
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