「東北地方太平洋沖地震」 その4 他の地震の誘発について

 起きた地震が巨大なほど、別の場所(震源域)で誘発されて起きたと思われる大地震がおきるらしいです。「東北地方太平洋沖地震」では、発生後に「長野」、「千葉」、「静岡」、「秋田」などの地域でもM5以上、震度5弱以上の、普段ならトップニュースで数日間報じられそうな大地震が起きました。これらの地震も「東北太平洋沖地震」の莫大な威力で誘発されて起きたといわれています。

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011040902000020.htmlに加筆。
 上図は、「東北地方太平洋沖地震」(赤色線で表記)「関東地震(関東大震災)」(青い路線で表記)「東南海・南海地震」(緑色線)で表記と、それらに誘発されて起きたのでは?と言われる地震をある程度載せたものです。これらの巨大地震の前後数日~数年の間にそれらの震源域に近い地域で大きめの地震が頻発しているようです。

 4つものプレートが押しあいへしあい、沈み込み・引きずり込みあいをしている「日本」では、沈み込む海洋プレートに反発して大陸プレートがひずみを解放することによって起こる「プレート境界型地震」(「東北地方太平洋地震」など)とプレート同士の押しあいへしあいによってプレート境界から少し離れた場所がひび割れて(断層が出来て)起こる「プレート内型地震」(「兵庫県南部地震」、「新潟県中越地震」など)等の地震が起きます。プレート同士は年中無休で昼夜関係なく動き、押しあいへしあいなどを続け、常にどこかでひずみがたまってそれを解放する(プレートの跳ね上がりやひび割れる(断層形成)のこと)機会をうかがっています。そんな場所に巨大・超巨大地震が一度起こると、その衝撃でひずみがたまっている場所、ひずみに弱い場所にひび割れが生じ、地震が起きます。

 上図のとおり、「東北地方太平洋沖地震」は規模が大きく震源域があまりにも広いです。それだけ他の場所にも衝撃が広まり、震源域内の「余震」をはじめ、他地域でも大地震が誘発されたようです。「関東地震」(関東大震災)や「東南海・南海地震」のときも、これだけの地震が数年のうちに起きました。とくに、昭和19年に「東南海地震」が起きた2年後に「南海地震」が起きているのは、「南海地震」が誘発されて起きたとも想像できます。

幕末(安政)の地震多発例
 幕末の安政時代は日本で多くの大地震が発生した時代です。

安政元年(1854年)
7月9日 伊賀上野地震(伊賀・伊勢・大和地震) - M 7.6、死者約1,800人。

12月23日 安政東海地震(東海・東南海地震) - M 8.4、死者2,0003,000人。房総半島から四国に津波、特に伊豆から熊野にかけて大きな被害。

12月24日 安政南海地震 - M 8.4、死者1,0003,000人。紀伊・土佐などで津波により大きな被害(串本で最大波高11m)。

安政東海・南海地震は32時間の時間差で発生。両地震による死者の合計は約3万人との説もある。余震とみられる地震は9年間で3,000回近く。

12月26日 豊予海峡で地震 - M7.4。東海・南海と併せ、4日間で3つの巨大地震が発生。


安政2年(1855年)
3月18日 飛騨地震 - M 6.5、死者少なくとも203人。金沢などでも被害。

11月11日 安政江戸地震 - M 6.9、死者4,7001万1,000人。

安政4年(1857年)
10月12日 伊予、安芸、今治で地震。城内破損。死者5人。

安政5年(1858年)
4月9日 飛越地震 - M 7.0 - 7.1。地震による直接の死者数百人、常願寺川がせき止められ後日決壊、それによる死者140人。 ←「鳶山」などが崩壊して「立山カルデラ」が形成される。カルデラ内には、決壊したら「富山市街地」を1~2m埋め尽くす量の土砂が今も溜まっている。

7月8日 東北地方太平洋側で地震。M 7.0 - 7.5。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E9%9C%87%E3%81%AE%E5%B9%B4%E8%A1%A8より

 特に、「東海・東南海地震」が発生した32時間後に「南海地震」が起こり、さらに2日後に「四国・九州」でも地震が起きています。黒船が来航した当時の情勢と相極まり、これらの地震は、「日本」社会を混乱に陥れた一因となりました。

 他にも、M9.3の「スマトラ島沖地震」(平成16年(2004年)に発生)が起きた翌年以降にほぼ毎年同じプレート境界でM7~8級の地震が起きていますが、これも2004年の地震に誘発されて起きたのではないか?と言われています。超巨大地震・巨大地震の起きた後に、それに次ぐ大地震が同じ地域で頻発する例は、探せばほかにもたくさんありそうです。

地震が誘発されやすい状況
 また、気になるニュースが掲載されていました(以下、URLまではコピペ文)

首都圏地盤に力、南関東のM7級誘発も…東大研
 東日本大震災で起きた地殻変動の影響で、首都圏の地盤に力が加わり、地震が起きやすい状態になっているとの解析結果を、東京大地震研究所のグループが22日、発表した。

 解析結果は、大震災後に発生した地震の分布ともほぼ一致している。同研究所では、国の地震調査委員会が今後30年間に70%の確率で起きると予測しているマグニチュード7級の南関東の地震が誘発される可能性があるとして、注意を呼びかけている。

 同研究所の石辺岳男・特任研究員らは、首都圏で過去24年間に起きた約3万の地震で破壊された領域が、大震災でどのような影響を受けたかを解析。地震が起きやすくなる力が働く領域は約1万7000で、起きにくくなる領域の約7000よりも多いことが分かった。震源が30キロよりも浅い地震は静岡県東部から神奈川県西部で、30キロよりも深い地震は茨城県南西部、東京湾北部で起きやすくなっていることが判明した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110422-00000974-yom-sci
 「関東」地域に絞っても、「東北地方太平洋沖地震」の刺激を受けているようです。「日本」を取り巻くプレートの関係や動きはとてつもなく複雑で今後どうなるかわかりませんが、この記事を読む限りでは地震が誘発される可能性が高くなったようです。

 なお、これまで取り上げた誘発された地震ですが、本当に超巨大・巨大地震に誘発されて起きたという物的証拠はありません。あるのは「実際に起きた場所と時間が集中する傾向にある」という“状況証拠”です。4枚ものプレートが押しあいへしあいをし、地下でとてつもなく多数の断層、地質構造が地下にある「日本」の地下は、どのような力がどのようにかかり、どう影響するのか?を予知するのは今のところほぼ不可能なのです。ましてや、地下を直接見られず探知機で間接的に見るしかないのでなおさらです。そのため、ニュースのコメントでも「誘発された地震だ!」とは断言せず、「誘発された可能性が考えられる」と語られるのです。いずれにせよ、これだけの短期間に地震が頻発するので、素人目でもヤバいと感じるのはなにもおかしいことではありません。地球では地域によって地震の頻発する傾向の時代としない傾向の時代が交互に起きている話があります。もしかしたら「日本」もその真っただ中にいるのでしょうか。

 ちなみに「関東・甲信越」より西側で地震がほとんど起きていないのは、「東北地方太平洋沖地震」の震源域とプレート境界を介しているからだそうです(「東北地方太平洋沖地震」の震源が「関東」沖で止まったのも「フィリピン海プレート」に阻まれたためと言われている)。まあ、「静岡県東部」でも地震が起きたので100%とは言えませんがね。
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