「東北地方太平洋沖地震」 その10 超巨大地震の長周期(スーパーサイクル)説

 今までの「日本」の地震学では、大地震(M7級)や巨大地震(M8級)の周期(主にプレート境界型)は、数十年~百数十年と考えられてきました。例えば「東海地震」(M8級)は100~150年、「宮城県沖地震」(M7.5前後)は25~40年周期で発生するとされています。これは、歴史書に詳細に残っている(言い換えれば“注目されている”)地震の記録などから得られた周期です。

東日本大震災6カ月 巨大地震の謎は解明できたのか
投稿者 taked4700 日時 2011 年 9 月 11 日 18:31:54: 9XFNe/BiX575U
 世界最大級のマグニチュード(M)9.0が襲った東日本大震災。日本ではあり得ないとされた巨大地震1 件は、なぜ起きたのか。この謎を説明する「スーパーサイクル説」を東大地震研究所の佐竹健治教授が提唱、大震災に至る長期的なシナリオが浮かび上がった。東北地方では700年以上の周期で巨大地震が繰り返されていた可能性が高まっている。

 大震災の巨大地震は、東北地方が乗っている北米プレート(岩板)の下に太平洋プレートが沈み込み、両プレートの境界面が大きく滑って発生した。震源域は岩手県沖から茨城県沖の広い範囲に及び巨大なエネルギーが放出された。プレート境界は、普段はがっちりと固着してエネルギーをため込み、地盤のひずみが限界に達すると一気に滑って巨大地震を起こす。逆に言えば、地震1 件がよく起きる場所はエネルギーを小出しにして蓄積しないため、一般に巨大地震は起きないとされていた。

 今回の震源地に近い宮城県沖は、M7・5程度の海溝型地震である宮城県沖地震が頻繁に起きる場所だ。にもかかわらず、はるかに巨大なM9ものエネルギーを、どのようにため込んでいたのか。

 佐竹教授は「滑り残し」現象に着目した。宮城県沖地震では、プレート境界は完全に滑り切るのではなく、滑らずに残る部分がある。同地震は平均37年間隔で繰り返され、そのたびに滑り残しが「貯金」のように少しずつたまっていく。長い年数をかけて「満期」に達すると、全額が払い戻されるようにプレート境界全体が一気に滑り巨大地震が起きてリセットされる、というシナリオだ。

 巨大地震が繰り返されるこの長い周期を「スーパーサイクル」(超周期)と呼ぶ。つまり宮城県沖では、通常の海溝型地震と巨大地震の2つのサイクルが存在するという考え方だ。

 過去の宮城県沖地震1 件における滑り量と太平洋プレートの沈み込み速度から、貯金に相当する滑り残し量を年間2.6センチと算出。東日本大震災で実際に滑った量(17メートル)をこの数値で割ると660年で満期を迎えたとの結果が出た。

 同様の手法で、より日本海溝に近い2つの場所でも計算したところ、周期はほぼ同じ660~720年。仙台平野の巨大津波は約450~800年間隔で起きるとする地質調査の結果とも、おおむね一致した。


 今回の約700年周期は滑り残った部分がすべて固着した場合の数字で、仮に半分だけ固着した場合は1400年周期になる。自然現象の誤差も考えると、千年前後で繰り返されているようだ。

 スーパーサイクルの発想は2004年のスマトラ沖地震(M9.0)で米国研究者が最初に提案したが、日本で議論は進んでいなかった。一方、宮城県沖の滑り残し現象はこれまでも知られていたが、地震1 件を起こさずにズルズルと解消されるとみなされていた。

 佐竹教授は「巨大地震1 件は起きないと漠然と考えていたが、可能性をきちんと検討することが大事だ。宮城県沖ではM7.5の繰り返しではなく、M9を基本とする発想の転換が必要。スーパーサイクルがあれば発生確率の計算も可能になる」と話している。

http://www.asyura2.com/11/jisin17/msg/542.html

これまで考えられてきた数十~百数十年のサイクル
地震のサイクル
 近年の地震の記録から、地域ごとに地震の発生する間隔が指定されてきました。イメージで表すと上図のように数十~数百年かけて地震の源の歪が蓄積され、地震により一気に解消されるとされてきました。つまり、いったん地震が起きればそれ以上の地震は当分起きそうにない、とも解釈されます。


最近提唱されているスーパーサイクル
dst11091109050001-p1.jpg
http://sankei.jp.msn.com/affairs/photos/110911/dst11091109050001-p1.htmより
 近年、提唱されているスーパーサイクル説の図です。上図のように、数十~百数十年という、長い歴史からみたら短い周期の地震で蓄積された歪が全て解放されつくされずに、残り物が長年溜まり続け、その限界を超えて超巨大地震が数百年周期で発生する仕組みです。「日本」国内でも過去の津波堆積物などから超巨大地震の存在が一部の専門家によって指摘されてきました。2004年に発生した「スマトラ島沖地震」を機に世界レベルでも注目されてきた説です。ただし、「東北地方太平洋沖地震」が起きるまではそれはパラダイムでした。
 「東北太平洋沖地震」を機に「日本」国内でもこのサイクルが専門家の間で広まりました。ここ10年前後で研究されてきた津波堆積物や古文書の記録などから、「東北地方」では平均して600年前後(大体450年~800年)の間隔で超巨大地震が発生しているとされました。


地球レベルでの超巨大地震
 M9級の超巨大地震は、全世界を見ても過去100年に5~6回前後しか起こらない非常に珍しい地震と言えます。しかし、以下のとおり、発生年代に次のような傾向があります。

1952年 カムチャッカ地震(M9.0)
1957年 アリューシャン地震(M9.1)
1960年 チリ地震(M9.5)
1964年 アラスカ地震(M9.2)

2004年 スマトラ島沖地震(M9.1~9.3)
2011年 東北地方太平洋沖地震(M9.0)


 よくみると、超巨大地震の頻発期間が2つにわかれています。何か訳ありっぽいですね。

地震のサイクル - コピー
 全世界で発生した地震を全てエネルギーに変換してその蓄積の様子をグラフ化すると、大体こんな感じになるそうです(てきとーに描いたイメージ図なので、正確性は低いです)。M8級以下の地震達の描写はめんどいので、斜めで表現しました(カッコつけて言えば積分方を利用)。マグニチュードは指数関数を基準に示されるため、M9級の地震は8以下と比べてとてつもなく巨大です。そのため、こういうグラフを造るとM9級の地震が起きたとこが大きな階段状になります。つまり、M9級の超巨大地震が集中して起きる時代を広い視野でみると、ある一定の周期(40~50年周期?)でグラフが急劇に変化します。何故M9級の超巨大地震が発生しない時期と短い間隔で発生する時期があるのかは科学的にはわかっていませんが、この傾向には何かがあるのでは?と勘繰りたくなりますね。


参照↓
「東北地方太平洋沖地震」 その1 マグニチュードについて
「東北地方太平洋沖地震」 その2 揺れについて
「東北地方太平洋沖地震」 その3 「前震」と「余震」と別の地震の誘発について
「東北地方太平洋沖地震」 その4 他の地震の誘発について
「東北地方太平洋沖地震」 その5 「貞観地震」との関連ついて
「東北地方太平洋沖地震」 その6 過去に起きた連動型超巨大地震
「東北地方太平洋沖地震」 その7 M9級の超巨大地震が想定され“にくかった”理由
「東北地方太平洋沖地震」 その8 超巨大地震と巨大津波についての、最近の研究
「東北地方太平洋沖地震」 その9 地殻変動
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