「京急」の三線軌条 その2 「六浦駅」の不思議な分岐器

 前回の記事で「京浜急行電鉄逗子線」に設置されている三線軌条について語りましたが、今回はその時あえて載せなかった「六浦駅」の不思議な分岐器を紹介します。場所は三線軌条の設置されている「神武寺」~「金沢八景」間です。

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 上の写真が「六浦駅」より「金沢八景」側、下の拡大写真が「神武寺」側です。このように、分岐器を介して標準軌の間にある回送列車用レールの位置が左右入れ替わっています。
 この三線軌条区間では、標準軌幅の「京急」の列車は両端の線路を、狭軌幅の回送列車はその間にあるレールと相対的に遠い位置にある端のレールを使用します。つまり、この分岐器を介して「京急」の列車は普通にまっすぐ通過します。一方、回送列車の通過時は下の拡大写真の右図の黄色部分のように分岐器が変化し、列車は黄色矢印のような形で進んでいきます。

無題
 「六浦駅」全体をみると、2つの分岐器(赤部分)はプラットホームを挟む位置取りをしています。そして回送列車用のレール(青部分)がその間だけ入れ替わっています。つまり、「六浦駅」のプラットホームのある部分だけ、標準軌の間にある回送列車用レールの位置が入れ替わり、回送列車自体が若干プラットホームから離れるようにしてあるのです。

 この分岐器が設置されたのは平成23年(2011年)10月と、かなり最近のことです。今までは回送列車専用のレールは同じ位置にありました。ところが、その形では「六浦駅」のプラットホームに回送列車が近づきすぎるため、プラットホームを引っ込めていました。そうすると「六浦駅」に停車する「京急」の列車とプラットホームの間に大きな隙間ができます。そこで特殊な分岐器(移線器といいます)を設置し間のレールの位置取りを変えて回送列車がプラットホームより離れるよう仕向けました。そうすれば、プラットホームを線路側に接近させて「京急」の列車との隙間をなくすことができます。

 こういうことを考え付くこと自体が凄いですね。お客の不便を解消するためなら線路ごと移動させる発想は、お客様に移動の手間をかけさせないために1分前後で留置線を使って列車をUターンさせるKQクオリティとまったく同じです。 

 最後に、この「六浦駅」の分岐器について詳しく説明している動画があったので載せておきます。この三線軌条の歴史から「六浦駅」のこの配線の仕組みまでとてもわかりやすく編集されています。

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この記事へのコメント

- ヒバリ - 2012年02月04日 23:41:50

なんというか
さすが京急という他ないですね。
ほかの電鉄会社なら思っていてもやらないところを
やってしまうところとか。

- 太郎 - 2012年02月12日 07:40:30

>ヒバリさん
 狭軌部分は回送列車が走るから乗るのは無理だけど、走行イベントがあればいってみたいよ。誰かがここを走る動画うpしてくれないか?と期待してる

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