三線以上の軌条 その2 四線軌条

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 今回は、四線軌条を紹介します。

 四線軌条は、2種の軌間を同じ路盤に乗せるもので、目的は三線軌条と同じです。違いは、4本の線路を使用している点です。三線軌条では、四線軌条と比べて使用レールが少なく構造もシンプルになりますが、狭い軌間を走る列車の重心が広い軌間を走る列車の重心とずれるため、駅のホーム通過時に支障になります。そこで両列車の重心を一致させるために、狭い軌間の線路を広い軌間の線路の間に置くようにし、これが四線軌条となりました。

普通の四線軌条
橿原神宮前no
 四線軌条は構造が複雑なため、列車本数が多く線路の負担が大きい「日本」ではほとんど見られません。ごく一部の車庫(軌間の異なる路線を共有する車両基地)などで見られます。
 写真は「近鉄」の「樫原神宮前駅」の構内です。この駅では軌間が1435mmの「樫原線」と1067mmの「南大阪線、吉野線」が乗り入れ、車庫では両線路が入り組みます。そこで、一部の線路が四線軌条になっています。1435mm軌道の間に1067mm軌道が入っています。


軌間が同じな四線軌条:ガントレット(単複線)
Gantlet_rough_sketch_penpen.png
 以前に紹介しましたが、ここでも再びあげます。複線路線でも、用地が狭くて単線にせざる負えない場所があります。こういう時は分岐器で単線化することが多いですが、中には線路が完全に合流せず、互いをわずかにずらして重ね合う方式が取られることがあります。これをガントレット(単複線)といいます。
 言い換えれば軌間の同じ四線軌条です。

028140_tramlink_mitcham.jpg
 「イギリス」のガントレットです。かつては「日本」にもありましたが、今は廃止されてありません。


互い違いな四線軌条
 四線軌条は「日本」の場合、両列車の重心を一致させるために2種の軌道の中心位置が同じになっています。つまり、広い軌間の真ん中に狭い軌間を置いています。しかし、なかには先ほど挙げたガントレット(単複線)のように2種の軌道を少しずらして配置することがあります。
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 次は「スウェーデン・フィンランド」国境の四線軌条です。1435mmと1524mmの軌道が互い違いに重なっています。両軌道の幅差は89mmしかなく、とても狭い軌道を広い軌道の真ん中に置けません。そのため、互い違いに配置しています。

Mixed 1520 and 1435 mm gauge on Lithuanian part of Rail Baltica line between Mockava and Šeštokai
 こちらは「ロシア」です。軌間は1435mmと1520mmと、上の写真よりさらに幅さが少なく85mmです。

四線⇔三線切り替え
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 四線軌条と三線軌条の境界がありました。「京急」の「六浦駅」にある特殊分岐器で切り替えます。場所は「スイス」です。


四線軌条の分岐器
 もはや余計な説明不要です。すごく複雑です。少ない線路に多くの列車が走り負担が大きい「日本」の旅客路線ではまず採用されないでしょう。
800px-CFBS_track.jpg
 四線から一方向が普通の二線に分岐します。複雑です。そして、左側の線路間隔が狭すぎです。

493px-Double_écartement_CFBS
 何も言えません。ただただ圧倒されます。
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