新幹線の車両は在来線の車両と比べてスタートダッシュと登り坂に弱い

 これは、自転車や車の低速(ロー)ギアと高速(トップ)ギアを考えれば想像がつきます。自転車や車でも低速ギアでは速度は上がらないけど坂道に強く、高速ギアでは速度は上がるけど坂道に弱いです。坂道を登る力は、加速力(スタートダッシュ力)に大きく関係します。単純に考えれば、最高速度が大きいほど坂道に弱く、加速力(スタートダッシュ)も小さくなります。

勾配(坂道)
 日本の鉄道の場合、JR在来線は急な所で25‰(1000m水平に進むと25m垂直に登る角度の斜面)、特別な所では33~39‰で、今は廃止されてしまった信越線の「横川」~「軽井沢」間は最大66.7‰です。私鉄も地下鉄などは30~40‰の坂がよくあり、日本で最高の勾配は大井川鉄道井川線の「アプトいちしろ」~「長嶋ダム」間の90‰で、日本で唯一アプト式で運行しています(アプト式:路盤に敷いた凹凸のレールと機関車についている歯車をかみ合わせて坂道を登り降りする方式のひとつ)。車輪と線路の摩擦だけで登り降りする区間で日本最高の勾配なのが箱根登山鉄道で、80‰です。

 新幹線の場合、200km/hを超える高速運転を極力円滑に行うために、基本的には15‰以内になるよう設計しています。一部仕方のない場所も20‰以内になるようにしています。ちなみに、東海道新幹線を建設した際、関ヶ原を超えるためにやむを得ず20‰の勾配を断続的に作りましたが、当時の車両では登るにつれて速度が少し落ちました(現在は問題なし)。地形などの問題で例外として認められたのが、北陸新幹線の「安中榛名」~「軽井沢」間の30‰、九州新幹線の「鹿児島中央」付近の35‰です。この勾配になると、強いモーターを搭載したその路線専用の車両を走らせる必要があります。

加速力(スタートダッシュ)
 加速力は、普通のJR在来線の電車でおおよそ2.0~3.0km/h/s(1秒に2.0~3.0km/hずつ加速するということ)です。新幹線は初代の0系で1.0km/h/s、100系~500系までの時代の列車がおおよそ1.6/h/s、700系が2.0km/h/s、35‰の勾配がある九州新幹線を走る800系が2.5km/h/s、近年東海道新幹線に大繁殖しているN700系が2.6km/h/sと、在来線の電車より全体的に低い傾向にあります。それでも技術の進歩で近年は在来線の電車に近付いている状態です。
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この記事へのコメント

- ヒバリ - 2010年04月19日 01:27:06

加速度が違うので、東京駅から浜松町駅までなら新幹線を抜く京浜東北線(快速)というのを見れますよね。

- 太郎 - 2010年04月24日 04:51:04

>ヒバリさん
なるほどそういうところで証明されているんだね(笑)

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