「上越新幹線」の車両が275 km/h運転をしていたことがある 追記:標高100mごとに色分けしてみた

 今は最高240 km/hで運転をしている「上越新幹線」の列車ですが、平成2年(1990年)3月10日~平成11年(1999年)12月4日は275 km/h運転をしていました。当時の車両は200系で性能的に240 km/hが最高速度でしたが(設計最高速度は250 km/hで対応するために運転台や信号の改良をした)、越後山脈越えをした後の下り坂で勢いをつけて275 km/hまで加速することでこれを実現しています(ただし、「越後湯沢」を通過する下り列車に限る)。正確な区間は下り線の「大清水トンネル」内部の海抜最高地点(「上毛高原」~「越後湯沢」間)~「塩沢トンネル」新潟口(「越後湯沢」~「浦佐」)間の41.4 km/hです。「大清水トンネル」内部の最高地点の海抜は583.6 m、「塩沢トンネル」新潟口は181.7 mで、両地点の標高差は401.9 mあり、平均勾配は9.7 ‰(tanθ=9.7/1000)です。この下り坂の力(要するに位置エネルギーとか)で性能よりも35 km/h速度を上げられます。275 km/h運転をしている区間は「東京」~「新潟」間300.2 km/hのうちの41.4 km/hと13.7 %ですが、所要時間は3分短縮されました(275 km/h運転時は「東京」~「新潟」間で最速1時間40分)。速度向上により騒音問題が指摘されますが、この区間はほとんどがトンネルです。それ以外のわずかな区間も人口が少ないためこれくらい出しても問題にならないと判断されたのでしょう。

stati c
 各地点の標高と各速度区間を示します。整数で示す標高値は、全て地形図からの推定です。

 上り列車にも東京側の下り坂を利用して275 km/h運転出来なかったのだろうか?と考えてしまいますが、その区間の途中の「中山トンネル」(「上毛高原」~「高崎」間)の中には急カーブがあり速度が160 km/hに制限されます。このため、連続して高速運転ができず、275 km/h運転をしても効果が小さいから上り列車には適用しなかったと思います。
(参照→『上越新幹線には、異常出水により減速運転を強いられている区間がある』)

 ちなみに、常に275 km/h出すことは少く、大体は270 km/h運転でした(しかも「越後湯沢」付近で1回240 km/hに減速する(騒音問題を引きずっているから?と推定)。275 km/hを出し続けるのは回復運転をするときのみだそうです。それでも「のぞみ」を抜いて日本一速いこれ鉄道として当時はアピールしていました(一時期は、TGVより速かったことがある)が、これはJR東日本の性格なのかもしれません。
(参照→『JR東日本は列車の最高速度で見栄を張る傾向にある?…ようです』)

 それにしても、標高差400 mのこの区間で速度が35 km/h余計に上がるのですから、「北陸新幹線」の「軽井沢」~「高崎」の800 mの標高差を一気に下ったらどこまで速度が上がるかが気になります(「軽井沢」では普段は70 km/h制限なのだが)。
(参照→『碓氷峠を越える新幹線』)


追記:平成27年9月7日
100mごとの色分け


 登山学シリーズの動画のために、造った図があるので、先走ってうpしておきます。駅の標高は、上図と微妙に違う点もありますが、ウォッちずで検索した地表海抜に、新幹線高架橋の、おおよその高さを足し算して、より正確に?求めたからです。
 この図は、今月中にうpする予定の『鉄道登山学 その7 新幹線と勾配-「上越新幹線」 【前編】-』で、結構使います。

高崎~長岡 縦方向
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